近衛文麿と日米開戦 川田稔/編

このような観点は、その後、近衛内閣下で発表される「臣民の道」の中で現れてくる。
「我らは国民たること以外に人たることを得ず、さらに公を別にして私はないのである。我らの生活はすべて天皇に帰一し奉り、国家に奉仕することによって真実の生活となる。」
ヒトラーはこう述べている。「彼ら[ドイツ国民]は一生自由になることはない。...彼らはそれで幸福なのである。」