2025-01-01から1年間の記事一覧
まず第一に、「世界政府」ないし「超国家」という考えは、...けっして進歩的なものであったわけではないのです。それらは、主要な工業諸国を支配している資本主義的独占が自分自身の国境を狭すぎるものと見なしているという事実の反映なのです。彼らの必要と…
我々の目には、この世界は、空間という『実体』の上に成立しているのだ。 この子宮空間体のすべては、中心なる『0』へと向かう性質をもっている。 その焦点力により、個、すなわち有限界の命は生まれるのだ。 我々にとって、存在とは、全包容的無の力だ。 そ…
何か正しいものをおのれにそなえている人にしてみれば、おのれの自由をひたすら保存し拡大するために、必要とあらばもろもろの要求を制限すること、さらに彼らとしても世の人びとと交渉をもつことがどうしても避けられない以上、自分の生きかたをできるだけ…
そこなる山べに、おびただしき豚の群れ、飼われありしかば、悪霊ども、その豚に入ることを許せと願えり。イエス許したもう。悪霊ども、人より出でて豚に入りたれば、その群れ、崖より湖に駆けくだりて溺る。... ルカ福音書、第八章三二-三六節
群集は声高に話しはじめ、それがふいにどよめきに変った。と、その瞬間、誰かが一声高く叫んだ。「そいつはスタヴローギンの情婦だぞ!」すると、また一方から、「殺しただけじゃ足りなくて、様子を見に来やがった!」と声があがった。とたんに、背後から彼…
興奮した歓呼の声とともに列が崩れた。磁界の中心に引き寄せられるように、群衆は一点に向かって押し寄せた。苦痛は恐ろしいものだが人を惹きつける。 「"燃えろ、情欲、燃えろ!"」ジョンは狂乱状態になってまた鞭打った。 飢えた群衆は押し合いへし合いし…
わたしが愛するのは、幸運の采の目がころがりこむと、これを恥とし、自分の賭博は不正だったのではないかとたずねる者だ。-なぜなら彼は没落を欲しているからである。
退屈には、とりわけ偉人や富豪が悩まされつづけてきた。そのみじめなありさまについて、すでにルクレティウスは次のような詩句をのこしたが、それがいかに適切であるかは、今日でもあらゆる大都市で毎日納得できる機会がある。 しばしば彼は大宮殿を捨てて野…
オレンジ団は、近代アイルランドで陰に陽に最も大きな勢力をもった秘密結社だっといってよい。発足は一七九五年のことであり、北部のアーマ州で結成された。「オレンジ」とは、名誉革命でグレートブリテンとアイルランドの王位についたウィリアム三世の家名…
この三つの活動力が基本的だというのは、人間が地上の生命を得た際の根本的な条件に、それぞれが対応しているからである。労働 labor とは、人間の肉体の生物学的過程に対応する活動力である。...仕事 work とは、人間存在の非自然性に対応する活動力である…
そこで、人類エネルギーを増加させるという重要な問題の解決策として三つの可能性が考えられる。...その三つの言葉は、キリスト教の根本的な考え方のように聞こえる。...質量を増すための「食物」、それを妨害する力を消滅させるための「平和」、人間の動き…
真実の道は、一本の綱の上を通っているのだが、その綱は高いところにではなく、地面すれすれに張られている。それは人々がその上を歩いて行くためというより、むしろ人々を躓かせるためにつくられているようだ。
人間は、動物と超人とのあいだに張りわたされた一本の綱なのだ、-深淵のうえにかかる綱なのだ。 渡るのも危険であり、途中にあるのも危険であり、ふりかえるのも危険であり、身震いして足をとめるのも危険である。
経済成長は、資本投入量、労働投入量、全要素生産性(技術革新)という三つの要素から成り立っており、資本と労働力が簡単に増えないのであれば、技術革新で高い価値の製品を生み出さなければならない。しかし、この国の技術は何十年と盗まれ続けてきた。そ…
永遠の保管庫では、映画のリールは横に並べて置いてあります。一番近くに置かれた映画の台本同士には細かいニュアンスの違いしかありません。現実を構築しながら、一つの映画から別の映画へと徐々に移動していきます。あなたはまず、目指したゴールに近い結…
大根役者が、大根役者である自分に失望せず、この世界の中に居残りながら決して耽落もせず、いかに内部から世界をより良い世界に変えていけるか……これが最大の課題です。そして、現在の脚本を離れて、新しい世界の脚本を描くのに必要な技術がまさにリベラル…
「この永い年月のあいだ、どうして私以外の誰ひとり、中に入れてくれといって来なかったのです?」 いのちの火が消えかけていた。うすれていく意識を呼びもどすかのように門番がどなった。 「ほかの誰ひとり、ここには入れない。この門は、おまえひとりのた…
「私には能力があり、価値がある。なぜなら、私がそう決めたのだから。私は望んでいるのではない。希望もしていない。ただそれを意図するのだ」この権利を宣言すれば、門番は永遠への門を広く開け放ってくれることでしょう。
「今日、国連軍がロスアンゼルスに進駐して治安の回復に当たれば、米国人は怒るだろう。しかし、明日には感謝の気持ちを込めて『素晴らしい!』と叫ぶのだ。事実であれ、ただの風聞であれ、外部からの脅威が背後に迫ってわれわれの生存そのものが危ないと聞…
教会はたいてい、不可謬の聖典という形で絶対的な真実を手にしているから教会を信頼するようにと人々に言った。科学の機関はそれとは対照的に、機関自体の誤りを暴いて正す強力な自己修正メカニズムを持っていたから権威が得られた。科学革命の原動力は、印…
「運転免許証カードは小規模のデータバンクと化し、運転歴、職業、年齢、性別、人種、社会保障登録番号、犯罪歴などのデジタル化情報を蓄える。最先端のカードなら(中略)、保存できるデータ量も飛躍的に増えるため、政府が法律で定めたり、あるいは(選挙…
人類の情報ネットワークの歴史は、進歩の大行進ではなく、真実と秩序のバランスを取ろうとする綱渡りだ。二十一世紀の私たちは、適切なバランスを見つけるのが、石器時代の祖先よりもたいしてうまくない。グーグルやフェイスブックのような企業の理念の内容…
魂は情報フィールドに直接アクセスすることができます。そこにはすべての「台本と舞台装置」が映画フィルムのリールのように永遠に保管されています。時間は、「映像フィルム」が動いている時だけ現れます。理性は観察者であり、「考え方を生み出すもの」と…
私は全く予測不能な未来について考え、過去は一直線につながったものではなく、記憶されたイメージの山と潜在的な行動様式の貯蔵庫であって、そのなかに人生模様の不思議を解く鍵があるのだとも思った。
真の直観とは、反省によって幾重にも媒介されたものである。
日本では、二〇二三年六月一六日、「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」、通称「LGBT理解増進法」が参議院で可決された。(中略)東アジア諸国は、気遣いからこのような法律を成立させてしまうことで、…
認識の人は、自分の敵を愛するだけでなく、自分の友だちをも憎むことができなければならない。 いつまでもただの弟子でいるのは、師に報いる道ではない。 ... いま、わたしがあなたがたに求めることは、わたしを捨て、あなたがた自身を見いだせ、ということ…